基礎知識

販売管理システムの選定のポイント

販売管理システムは、一言でいうと得意先、仕入先との物とお金の流れ、また自社の在庫状況を管理するシステムですが、製品により実現の仕方や管理方法の細かさなどの違いがあり、どれを選択しても同じというわけではございません。

以下に販売管理システムの選定における重要なポイントを纏めてみました

1. システム導入の目的を明確にする

最初に、導入によって解決したい問題・課題を明確にする必要があります。導入する目的（業務上のどういった情報を管理したいのか）を明確にすることにより、必要な機能が絞りこめます。そうすることにより、使う見込みのない過剰なシステムの導入を避け、システムを活用することができます

2.システムの対象としている企業規模や業種を意識する

販売管理システムの中には、５名以下の小規模向けの簡易的なものや、大規模なものでは販売管理の機能だけではなく、ERPとしても利用可能な多機能な物まであります。また、製品により導入業種により向き・不向きがある場合があります。

多くの場合、取り扱う商品がどのようなものか、例えば食品であれば賞味期限管理が必要でしょうし、薬品などの場合、ロット管理が行えることが必須となります。
このように自社で取り扱う製品の特長を意識し、必要な機能があるかの確認を行う必要があります。

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3.サポート体制が十分か？

システムの導入時には、得意先、仕入先、商品の各マスタデータや、その他の基本設定を行う必要もあれば、自社の業務をパッケージ製品の機能に割り当ててどのように運用するか、などを検討する必要があります。

こういった作業と検討を自社の担当部門のみで行うのは難しく、製品のベンダーに導入支援サポートを有償にて依頼します。

検討結果によっては、製品に対して手を入れるなど、何らかの対策の検討対応が必要となります。

また、導入後も販売管理システムは企業の商行為を管理する、基幹となるシステムであるため、システムが停止してしまうと、業務そのものが停止することに繋がってしまうため、何らかの問題が発生したときに問合せが行えるような、サポート体制が整ったベンダーが取り扱っているかも選定の大きな判断基準とすべきです。

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4.自社の体制にあった導入形態を選択する

自社施設の構内に機器を設置してシステムを導入・運用する従来の形態に加え、外部の事業者が用意した機材やソフトウェアをインターネット回線など経由して利用する形態、「クラウド」型がの製品も増えてきております。
※外部の事業者が用意した機材に、自社向けに手を加えたソフトウェアを導入する形態もクラウドと呼ぶ場合があります。

次項では、この二つの導入形態の違いについて、もう少し説明いたします。

オンプレとは、クラウドとは

オンプレミスはサーバー、ネットワーク、ソフトウェアなどの設備を自社で導入・運用するという形態です。オン プレミス（英語：on premises）とは プレミス（premise）は「構内」「店内」の意味です。以前までは、自社でインフラを用意するのが一般的でしたが、昨今ではインターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態「クラウド」が広まってきています。オンプレミスはクラウドと区別するための対義語として使われています。

クラウド（クラウド・コンピューティング）は、クラウドの特長のひとつは、利用にあたって、コンピューター（サーバー）の所在地（どこ？）が意識されない点です。たとえるならば、雲（クラウド）の中にあるコンピューターを地上から利用しているようなイメージです。そして、クラウドの形態で提供されるサービスを「クラウドサービス」と言います。
従来のコンピューターの利用形態では、利用者は手元のパソコンの中にあるソフトウェアやデータを利用していました。しかしながら、クラウドサービスでは、ネットワークを経由して、雲（クラウド）の中にあるソフトウェアやデータをサービスの形でつかうのです。

オンプレミスとクラウドそれぞれのメリット

オンプレミスのメリット

①自社専用の環境であるため、カスタマイズが自由（製品によります）
②自社ネットワーク内で完結するため、セキュリティ面での信頼性を高めやすい
③社内システムとの連携・統合もしやすい

クラウドのメリット

①スピーディに環境を構築できる
②初期コストを抑えることが可能
③サーバーの台数・スペックもウェブ上で変更できる

コスト面では、クラウドのほうが安価になる傾向がつよいですが、カスタマイズの自由度が制限される傾向にあります。

まとめ

インフラ形態を決めるさいには、

・コストをできるだけおさえたいのか
・カスタマイズを自由にしたいのか

のどちらなのか、はっきりさせておく必要があります。

データの種類によってオンプレミスとクラウドを使い分ける、いわゆる”ハイブリッド型”も考えるのもいいかもしれません。オンプレミスにしてもクラウドにしても、人件費や家賃・光熱費などのコストを含めた、直近だけではなく5年間のコストがどれくらい必要かを洗い出してみるのがいいかもしれません。

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