基礎知識

売上管理とは?エクセルで行う際のポイントを解説

目次

1.売上管理とは ? 売上管理で見るべき数字を解説

売上管理とは、企業が販売した商品やサービスの売上高を管理することを指します。売上管理において重要な数字には、総売上高、単価、販売数量、粗利益率、販売チャネル別の売上高などがあります。これらの数字を正確に把握することで、商品やサービスの販売状況を把握し、売上増加に繋がる戦略の立案や顧客へのサービス改善などが可能となります。売上管理は企業の業績を分析するためにも欠かせない重要な業務の一つです。

2.売上管理に必要なデータと収集方法

売上管理に必要なデータとその収集方法について代表的なものを解説します。

■必要なデータ

1.販売数量
売上管理には販売した商品やサービスの数量を把握することが必要です。

2.販売価格
売上管理には販売した商品やサービスの金額を把握することが必要です。

3.顧客情報
売上管理には、顧客の購買履歴や属性情報を把握することが必要です。

4.売上推移
売上管理には、時間軸に沿った売上の推移を把握することが必要です。

5.商品情報
売上管理には、販売する商品やサービスの情報を把握することが必要です。

■データ収集方法
1.POSシステム

販売した商品やサービスの数量や金額を記録するPOSシステムを導入しデータを収集します。

2.顧客管理システム
顧客の購買履歴や属性情報を収集するために、顧客管理システムを導入します。

3.商品管理システム
販売する商品やサービスの情報を収集するために、商品管理システムを導入します。

4.販売管理システム
商品の売上高、粗利、原価などの情報を収集するために販売管理システムを導入します。

3.売上管理の基本要素

売上管理は主に、「売上分析」「売上予測」「売上計画」の3つの要素から成り立っています。

売上分析
売上分析とは、企業が自社の売上データを詳細に調べ、売り上げのパターン、傾向、変化などを把握する事を指します。売上データを詳細に分析することで、売上予測が立てやすくなります。

売上予測
売上予測とは、次年度や次の四半期の売上高を予測することを指します。売上分析によって得られた過去の売上データ、市場の動向、季節要因などを考慮して行われます。また、新製品の発売や、大規模な展示会への出展などは売上に与える影響も大きくなると予想されるため、売上予測の判断材料として考慮されます。
売上予測は完全に正確なものではないですが、できるだけ正確な売上予測を行うことで、精度の高い売上計画へとつなげていきます。

売上計画
売上計画とは、売上予測に基づいて、年度毎の売上を計画することを指します。
企業の収益目標を達成するための重要なステップであり、製品やサービスの価格設定、販売戦略、マーケティング活動などを決定する際の基準となります。
売上計画は定期的に見直しを行い、計画と実際の売上が大きくずれている場合は、計画を修正したり、販売戦略を変更することが求められます。

4.売上管理の重要性

売上管理は企業の経営において非常に重要な役割を果たします。
売上管理の重要性について説明します。

1.収益の最大化
売上管理は、企業の収益を最大化するために必要です。正確な売上データを収集し、分析することで、どの製品やサービスが最も利益を生み出しているかを特定し、戦略的な意思決定を行うことができます。

2.コスト削減
売上管理は、コスト削減にも役立ちます。正確な売上データを収集することで、製品やサービスの需要予測を行い、在庫を最適化することができます。これにより、在庫過剰や在庫不足によるロスを減らし、コスト削減につながります。

3.マーケティング戦略の改善
売上管理は、マーケティング戦略の改善にも役立ちます。正確な売上データを収集することで、どの製品やサービスが需要が高いか、どの地域や顧客層が需要があるかを把握することができます。これにより、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

5.売上管理の方法

売上管理を行うための方法を3つご紹介します。

エクセル(スプレッドシート)

売上管理を行う際の最も一般的な売上管理ツールです。売上、コスト、利益などのデータを入力し、それらを分析してビジネスのパフォーマンスを評価することができます。

販売管理システム

販売管理システムは、売上、在庫、顧客情報、販売予測など、企業の販売活動全体を管理するためのツールとなります。データの一貫性と正確性を確保し、リアルタイムの情報を収集することができます。

SFA/CRM

SFAは営業チームの活動を自動化し、効率化するためのツールです。
CRMは顧客情報を管理するためのツールです。
両ツールを導入することで、営業データ、顧客データを一元管理することができます。

6.売上管理は工クセル ( Excel) で管理が可能

Excelを使った売上管理のメリットは、以下のような点が挙げられます。

1)導入が容易
Excelは、Microsoft Officeに含まれており、比較的低コストで利用することができます。

2)簡単に操作できる
Excelは、一般的に扱いやすく、誰でも使い始めることができます。

3)カスタマイズ性が高い
Excelでは、プログラム開発環境を備えており、表計算としての数式だけでは実現が出来ない機能を盛り込むことができます。

一方、Excelを使った売上管理のデメリットは、以下のような点が挙げられます。

1)人為的ミスが起きやすく、属人性が高くなる
Excelは手動で入力するため、人為的ミスが発生する可能性があります。
また、カスタマイズ性が高い反面、その結果 属人性が高くなり、作成者が退職するなどにより、管理者が不在になる危険性や、それにより機能に修正や変更を行いたい場合のハードルが高くなることがあります。

2)ファイル管理が煩雑になる
Excelは個別のファイルで管理するため、大量のファイルを管理する場合にはファイル管理が煩雑になります。

3)データ分析が限定的
Excelでは、ある程度のデータ分析が可能ですが、高度な分析や可視化には限界があります。

7.売上管理をエクセル(Excel)で行うメリット

売上管理をExcelで行うメリットについて3つ解説します。

①カスタマイズ性が高い
Excelは非常に柔軟で、ユーザーが必要とするあらゆる種類の売上データの分析や報告書の作成をカスタマイズできます。自社に特化した売上管理システムを構築することができ、特定のニーズに合わせて計算式やデータの表示方法を調整できます。

②利用者が多くサポートが充実
Excelは世界中で広く使用されており、オンラインフォーラムやチュートリアル、教育コースなど多数のサポートリソースがあります。問題が発生した場合や新しい機能を学びたい場合に役立ちます。

③低コストで運用できる
特に小規模企業にとって、Excelは比較的低コストで導入可能な売上管理ツールです。高価な専門の売上管理ソフトウェアを購入する必要がなく、Microsoft Officeの一部として利用できるため、追加の費用を抑えられます。

8.売上管理をエクセル(Excel)で行うデメリット

売上管理をExcelで行うデメリットについて3つ解説します。

①エラーが発生しやすい
Excelはユーザーが手動でデータを入力し、計算式を設定するため、誤入力や計算ミスが発生しやすくなります。これらの小さなエラーが大きな分析の誤りにつながる可能性があります。

②スケーラビリティがない
Excelは大量のデータを扱うには最適なツールではありません。データ量が増加するにつれて、ファイルが重くなり、処理速度が遅くなることがあります。また、複数のユーザーが同時にデータを更新することは困難であり、大規模なチームや企業には適していません。

③セキュリティに不安がある
Excelファイルは比較的簡単に紛失したり、不正アクセスを受けやすいです。自動バックアップ機能が限定的であり、データの損失リスクを高めます。また、機密性の高い情報を扱う場合、適切なセキュリティ対策を講じることが重要ですが、Excelだけではこれらのニーズに完全に応えることは難しいです。

9.売上管理には販売管理システムの導入が有効

販売管理システムの導入により、売上管理において以下のようなメリットがあります。

・自動化による作業の効率化
・顧客情報や商品情報の一元管理ができるため、より正確な売上データの把握が可能
・セールスプロモーションの実施や在庫管理など、売上管理以外の業務にも活用ができる
・データの可視化により、売上トレンドや顧客嗜好の把握がしやすくなる

また、売上管理システムを活用することで、経営戦略の立案に役立てることも可能です。例えば、商品別・地域別の売上動向の分析により、需要の高い商品や地域を把握してマーケティング施策を打ち出し、売上が低迷している商品について改善策を考えることができます。

販売管理システムとは?選定のポイントや業種別の事例を紹介

10.販売管理システムを導入する際のポイント

販売管理システムを導入する際には、以下のポイントに注意する必要があります。

1)導入目的を明確にする

どのような課題を解決するために導入するのか、具体的な目的を明確にすることが重要です。

2)実現したい機能を把握する

業務の効率化や管理の見える化など、実現したい機能を把握して、必要な機能をチェックしましょう。

3)業種・業態に合ったものを選ぶ

販売管理システムは業種や業態によって特化したものがあります。自社の業務に合ったシステムを選びましょう。

4)導入前の課題を整理する

導入前に業務の課題を整理しておくことで、システムの導入効果が高まります。

5)トレーニングや導入後の保守サポート体制を確認する

システム導入後のトレーニングや導入後の保守サポート体制を確認して、スムーズな運用ができるように準備しましょう。

11.まとめ

販売管理システムを導入することで、Excelでは実現できない機能や効率化が可能になることがおわかりいただけたかと思います。システムクレイスでは、お客様のビジネスにあった最適なシステムを提案し、導入までサポートすることが可能です。販売管理システムの導入に関するお問い合わせがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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システムクレイスでは、30年にわたりシステム導入・運用のご支援を行ってきた経験をもとに、中小企業にとって最適な販売管理システムを選定いたします。

専任のSE担当者が現在の販売管理業務における課題の把握、業務フローの整理など、販売管理システムを導入するうえで、抑えておくべきポイント、ご要望の詳細をお伺いした上で、最適な販売管理システムの選定を行う無料相談も行っていますのでお気軽にご利用ください。

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